インドUP州のウムリ村の人口は約800人、うち100人以上が双子である。
双子の出生率はどこの国でもあまり差はなく0.4%程度だと聞いたことがある。明らかにこの村の双子出生率は異常に高い。
最近は若者が市街地に居を移しつつあり、双子は減少傾向にあるが、いまだ村には双子があふれている。
表面的には至って普通ののどかな農村で、歩いていると例によって次から次へと人が集まってくる。
後ろを着いて来ているはずの子供が正面から走ってきたり、同じ顔をした二人が同じ鍬を抱えてニヤニヤしていたり、ある意味不気味ではある。
村の青年(インドではどこでもそうだが、必ず仕切り屋が存在する)が、村民の中から次から次へと双子を選び出してペアで紹介してくれた。
これぞ正に人間神経衰弱。
遺伝子の専門家が村民の血液を調査しているらしいが、なぜこの村の双子の出生率が極端に高いのかはっきりとしたことはわかっていない。
村民たちは、ここは神の宿るガンジス川ヤムナー川の合流地点に近い聖なる場所であり、双子が多いのは神の仕業だと考えている。



どうでもいいことだが、この村へ行くために乗ったリキシャーマンの右手には指が6本あった。親指の途中から小さな指が生えていて爪もあった。