パリにて(1)

10月下旬のパリは思っていたほど寒くない。同じ時期の東京の「今日はちょっと寒いね」という日ぐらい。


時差ボケがひどい。夕方に強烈な睡魔に襲われ、なんとか耐えながら夜11時に寝るものの、夜中の3時ごろに目が覚めて再び寝れない。これの繰り返し。超睡眠不足。


観光シーズンだからか、どこへ行っても人が多い。ルーブル美術館前にあるPAULという有名なパン屋には行列ができていてクロワッサンを買うだけで20分もかかった。


路上ラブレター書き屋というのがあって驚いた。さすがパリ。客が話す愛の言葉を、古いタイプライターをチンチン鳴らしながら恋文にしていく。サンプルを見せてもらったら、行間があいてどこかギクシャクとした文字の連なりがめちゃくちゃカッコいい。読めないけど。聞くと日本円で1,400円ぐらい。これ一枚で心を掴めるなら安い。一瞬、嫁にフランス語にした恋文を…と思ったけど柄にもないのでやめといた。