今週は月曜、火曜が祭日。土曜日からの4連休は多くのお客さんが見に来てくれた。
滞留時間ははるかに日本のギャラリーより長く感じる。
このギャラリーに足を運ぶ時点でそもそもアートに対する関心や意識が高い人たちなのだろう。
質問や意見のレベルもとても高い。
一枚一枚の写真を穴があくほど見つめて、写真の向こう側に何があるのかを探ろうとする。
必然的につたない英語で話すことになってものすごく疲れる。
単語も思うようにでてこないし、思っていることがうまく相手に伝わっているのかいないのか。
もどかしい…
接客以外でもなぜか忙しい。
映画のディレクターが来てくれて近くで試写会があるから観にこいと言われて中座したり、なぜかギャラリー前の道の交通整理をすることになったり。
そして北京に住む日本人写真家と話しこみ、スパニッシュレストランのオーナーから夕食の招待を受けたり。

北京に来てからあまり写真を撮っていない。妙なストレス。
初見のインパクトがあるうちに北京を撮りたい。
フートンでの生活はすでに違和感がなくなった。
古く、またお世辞にも衛生的とはいえない町並みとそこに根を張って生きている庶民たち。
静かなギャラリーの中にいても、井戸端会議の声や自転車のブレーキの音、物売りのかけ声、痰を吐く音、小鳥のさえずりなどが聞こえてくる。
むき出しの営み。ここは美しいと思う。