宿に飼われている九官鳥に、10日間毎朝声をかけ続けている。
「ニィーハオ!」
「・・・・・」無反応。
再び優しく声をかける。
「ニィ〜ハォ」
「・・・・・」無反応。
他の宿泊客や従業員も同じように声をかけるが、聞こえていないのか無視しているのか、全くの無反応。
大切にかごに飼われているが、受けこたえのできる鳥ではないと思っていた。
そしてこの九官鳥をQ太郎と名づけることにした。

昨日の早朝、掃除夫であり鳥の世話人でもある無口なおやじが鳥かごをつるすのを近くで眺めていた。
そしてつるし終えたあと、おやじは声をかける。
「ニィーハオ」
九官鳥は答えた。
「ニィーハオ」

おやじが去ったあと声をかけてみるがいつものように無反応。
あのおやじにしか答えないのだ。
北京を去るまでに意地でもQ太郎とあいさつを交わしたい。



4連休を終えてギャラリーは平日のスローな空気に戻った。
それにしても、近所のおばちゃんが買い物帰りに来たかと思うと、直後にナショジオのフォトエディターが来るという、
なんというかとてもキサイティングかつ対応力が問われるギャラリーだ。